脱スピリチュアル・脱自己啓発

アメブロ『脱スピリチュアル・脱自己啓発』の改訂版。スピリチュアルにハマる…自己啓発セミナーに通い続ける…で、幸せは手に入るのか?

3-9 スピリチュアルビジネスはネットワークビジネスである

社会人になって人付き合いの幅が広がってくると、必ずといってもいいほど出会ってしまのが(ネットワークビジネス)の勧誘です。

 

そのプロセスはだいたい以下の通り、

(1)万能で優れた商品の口コミ的なオススメ

「〇〇(身体健康に関すること)に良い」「味(おいしさ)が違う」「環境に優しい」「最高品質」はたまた「〇〇が治る(薬事法違反)」という、お昼のワイドショー的な口コミ的情報で、相手の興味・関心を引く。

(同時に、環境破壊、経費毒、コスト削減のために使用する添加物の悪、原発事故による被曝被害などの脅迫的洗脳を含む)

(2)セミナーに誘い、洗脳開始

商品への関心をチラリとでも持った様子を見せると、商品の素晴らしさや詳しい内容を知るためにセミナーへの参加を勧誘される。

(3)おいしい生活のチラ見せで、夢の生活への誘導

セミナーに行ってみると、商品の洗脳だけでなく、ネットワークビジネスで成功し大金を手にした成功者が登場。商品愛用だけでなく商品販売員への誘導が行われる。

(4)パーティーやイベントで仲間と集い、「幸せ!」連呼で、洗脳を深める

ネットワークビジネス上位層の人たちを囲んで、ビジネスの成功者を目指すよう洗脳される。『身体にも環境にも優しいすぐれた商品を多くの人に広める素晴らしい活動!で、生活も豊かになる!』ために、販売員として積極的な活動を煽られる。

 

では、スピリチュアルや自己啓発セミナーでは、上記(ネットワークビジネス)のプロセスとどこが違うのだろう?

 

(1)「幸せになる!」「(金や人)を引き寄せる!」「浄化する」「波動を上げる」的な(ラクしてトクをする欲望をくすぐる)口コミ情報を無料ブログ等から発信

(同時に、次元上昇で乗り遅れる、物質主義が終わり波動で世界が大きく変わる、いままでのような成功法則が逆転する、、、などという脅迫的洗脳を含む)

(2)セミナーやセッション、ヒーリングへ勧誘し、洗脳開始

(3)スピ友だち、自己啓発友だちとのグループ(仲間)化

所属欲求を満たし、生きづらさを持つ人の孤独感を埋め、互いに(高次元の存在)としてたたえ合うことで承認欲求を満たす。

(4)イベント開催で、「幸せ!」連呼、洗脳を深める

 

 

ネットワークビジネスも、スピリチュアルビジネスも、引っかからない人には引っかからない。そういう人たちに対して、彼らは、

「今は分かってもらえなくてもいい」「この商品の良さが分からない人は仕方ない」

アセンションできない人は、変わらぬまま生きていくのだから…」「理解できない人は、それはそれでいいのだから…」

と言い合って、

「我々は、アセンションして魂のパラダイスへと旅立つのですから…」

「我々は、レベルアップしてお金持ちになるのですから…」

と慰め合います。

 

良いものを人に勧めると、自分にメリットが返ってくる・・・という構造は、ネットワークビジネスの基本姿勢です。

  • まずは、商品の愛用者から信者になってもらい、心から商品を愛してもらいます。
  • そして、自分が愛する優れた商品を、(親切心をもって)勧めることを奨励します。
  • さらに、多くの人に商品を広めた人に、相応のリターン(金)を与えます。

 

スピリチュアルも自己啓発セミナーも似たような構造です。

  • まずは、スピリチュアルの信者になってもらい、心からスピリチュアルメソッドを信じてもらいます。
  • そして、自分が信じるスピリチュアルメソッドを、(親切心をもって)進めることを奨励します。
  • さらに、すばらしい活動なのですから躊躇はいりません。お金もエネルギーですから、クライアントから相応の金額を請求しましょう。と、ビジネスを奨励します。

スピリチュアルや自己啓発の場合は、そこに免許皆伝制度を導入。〇〇認定~などという称号を与え商売のための看板を与えます。

 


どちらのビジネスにも引っかかってくれない人を、

彼らは「分からない人たち」や「波動が低い人たち」だと言います。

一方で、自分たちは「意識も高い」「波動が高い」と思い込んでいます。

 

 

科学や物理学、生理学や医学の知識を使わず、容易く「口コミ的」な一方通行の情報だけで、商品を盲信します。盲信させられてしまいます。

商売とはそういうものです。客にいかにその商品が優れているかを洗脳するためにコマーシャルがあるのですから…。

ですから、そう簡単に宣伝を信じ込まないでください。

 

本当に大切な人に、本当に良いものだと信じてお勧めしたいものがあるなら、

貴方が自腹で、大切な人に提供してあげましょう。

 

スピリチュアルもです。

もし、自分で素晴らしいと思うスピリチュアルがあるなら、無料で提供してあげましょう。

 

お勧めするっていうことは、本人が選択するべきことに介入するということです。

親が子供にあれこれ口を出して「これがいい」「あれがいい」というのと同じなのです。余計なおせっかいなのです。

それが、どんなに素晴らしいと(あなたが)思っていても、それは(あなた)が思っているだけであって、他者にとってあなたと同じように素晴らしいものだとは限らないのです。

親の過干渉と同じです。子供の選ぶ権利や自由を奪い、自分の思想を植え付けているのと同じです。

 

「生きる」ことに関して自由であるべきなのです。

自分が自由に生きていきたいと思うように、他者の自由も尊重すべきです。

 

私は、ネットワークビジネスが法的に認められている連鎖販売取引だとしても、このビジネスの構造はお勧めしません。

「自分が良いと思うものを他人に勧める」ことにメリットを与える、ということは、人間関係にとってフェアではありません。

どちらの世界も、弱者がカモになります。ネットワークビジネスでいえば、勧誘に断れず、ただ高額の商品を買い続ける人たちがいます。煽られて、焦って、たくさんお金をつぎ込んで商品を仕入れて、自分から他者には売る力もないくせに、山積みになった在庫に部屋のスペースも奪われ、それでも(居場所)を失いたくなくてパーティーや集会に参加する残念で健気なカモがいるのです。

スピリチュアルでいえば、あっちこっちのスピリチュアルイベントに参加しては、ひと時の高揚感に身を浸し、日常の悩みから逃避したつもりになりながらも、現実は、何も変わっていないことに目を閉じて、ただひたすら、瞑想や儀式で、自分(だけ)は、高次元へアセンションしたと思い込むことに必死になり、SNSで充実した日常をアピールするために浪費を重ねて現実逃避している残念なカモがいるのです。

 

どちらも、(そこへ)落ちたら抜け出せません。

それは、仲間がいるから・・・。

 

ただ、その仲間は、(ネットワークビジネス繫がり)(スピリチュアル繫がり)です。あなたがネットワークビジネスを退会したら、スピリチュアル活動をやめると宣言したら、、、仲間は、仲間のままでい続けられますか?

 

あなたが、ありのままのあなたが好き。

あなたと、ありのままのあなたと一緒にいたい。

そう、互いに思うのが、本当の仲間です。

そういう人が、一人でもいれば、もう十分に幸せなのです。

リア充」とは、(リアル)に(充実)しているということです。

あなたの(リアル)は、どんなことなのでしょうか?